すでにかなり評判の本ですが。

想像ラジオ河出書房新社

これから読もうという方もおられると思うのであらすじ紹介はしません。

でもどうしても知りたい方はこちらで

まったく中身の想像がつかないタイトル。
郷里に戻って二日目に遭遇した想像を絶する「体験」によって、高い木の上に仰向けに引っかかったまま「想像ラジオ」のDJとなる主人公アーク。
彼の「放送」に無数の声が答えを寄せる。
彼は誰に向かって語るのか。何のために語るのか。
そのラジオを聴く者は誰なのか。

広島、長崎、阪神淡路。
その時々で、死者の言葉を聞きながら、ひとつひとつ歩を進めたわれわれは、いま東北の死者の声を聞いているか。
ボランティアは生きる者たちのためのもの。
だから、死者の声を聞く必要はないのか。

あの揺れと波が起こしたことが、死者にも生者にもさまざまな疑問を投げかけている。

こんなに軽妙に、こんなにさりげなく、今の日本の「在り方」に強い疑問符を投げかけている。
クエスチッシモ。
この本を読んだ方はきっと「頑張れ、DJアーク!もっと語れ!」とも思うし、「聴きたい声が聞こえなくて良かったね、アーク!おめでとう!」と言いたくなるのです。

僕ももう一度、最初から読みかえしたいと思います。
DJアークがお届けする音楽(それも聴く者が自由に想像できるのだ)を思い浮かべながら。




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