DVD/イリュージョニスト

  • area51
  • 2015/9/02 00:09:00

「イリュージョニスト」

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世界中で賞賛された『ベルヴィル・ランデブー』のシルヴァン・ショメ監督作。『ぼくの伯父さん』の喜劇王ジャック・タチが娘のために遺した脚本を基に、1950年代のヨーロッパを舞台に、老手品師と貧しい少女との優しく切ない愛の行方を、洗練されたユーモアとノスタルジックな映像でつづる。

フランスのアニメーター、シルヴァン・ショメが2010年に作った長編アニメーション映画。
以前に記事にした「ベルヴィル・ランデブー」同様、長大な美しい絵本のよう。

こんなシーンや。
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こんなシーンや。
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こんなシーンも。
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80分間、すべてのシーンがため息が出るほど美しく、佇まいがいい。

1959年。
主人公タチシェフは、もはや時代遅れの手品師だ。
ステッキを花束に変えたりシルクハットからうさぎを取り出したり、という手品師は、ロックグループとは共演できないし、テレビが普及し始めた都会には彼の舞台はない。
ショメ自身が「この映画のテーマは時代の変化でもある」と語るように、手品師と同じステージに立っていたピエロも腹話術師も立つべき舞台を失い、消えていく。

この映画の脚本を残したのはフランスを代表するコメディアンで映画監督であるジャック・タチ。

手品師タチシェフはタチ自身でもある。タチ本人は映画界で大成功した人であるが、若いころは舞台芸人としてミュージックホールに立っていたという。
タチの代表作とも言える「ぼくの伯父さん」は1958年だから「イリュージョニスト」の時代設定の頃だ。当時のタチは50歳。
映画に転じることなく舞台芸人として50歳を迎えていたとしたら。
行き別れとなった娘の幼いころの写真を大事に胸に抱え、少女と旅する手品師の姿にタチは何を託したのだろう。

「ベルヴィル」同様、セリフは最小限にしか語られず、パントマイムを得意としたタチそのままに、タチシェフと少女の静かな暮らしが描かれる。
しかし、いつかはすべて変化していく・・・。

予告編。
 

少女が若い男とデートしているところに遭遇したタチシェフが慌てて身を隠して飛び込んだ映画館で上映されていたのは、タチの「ぼくの伯父さん」だ。アニメ映画の中に突然現れる実写は摩訶不思議な感覚!

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限りないオマージュ。
ショメを始め、フランス映画界のジャック・タチに対する敬意は深い。


最後に「イリュージョニスト」フルバージョン映像を。
80分時間のある方は是非ご覧ください。

 

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